こんにちは
革研究所 世田谷店です。
J&M Davidson 小銭入れのご紹介です。
使いやすい大きさできれいなグリーン色だったそうですが
色はげが目立ち使用感が出てきたので
染め直ししてほしいとのご依頼をいただきました。
J&M Davidsonはイギリスのブランドだそうです。
シボ(シワ)の深い革で柔らかい革質でした。
元は発色のいいグリーンだったそうですが小銭がたまって
ふくらむ下の部分の色がはげブランドロゴの金箔も
消えかかっていました。
裏地のない革一枚の仕様です。
修理はまず染み込んだ汚れをクリーニングして落とし
手あかなどの脂分を脱脂処理して補修の下処理をします。
次に革の補修剤を浸透させて潤いを出します。
この時点で擦れや小キズは補修剤の効果で改善できますが
表皮がはがれた箇所の表皮の再生はできないので
目立たなくはなってもはがれた箇所は感じが残ります。
その後色合わせをして染め直し塗装となります。
色の基準になる元色に近い箇所も色があせて薄くなって
いますのでお客様にご説明して現状見える印象より
やや明るめでの仕上がりになるご了承をいただいて
進めました。
見える印象での色合わせは試行を繰り返し納得できるまでに
時間がかかるのですが色もおおむね合い印象がさほど変わることなく
染め直しができたと思います。
仕上げに色止めとツヤの調整のクリアー塗装を行っています。
使いなれたものでお気に入りだったそうですが
色はげが目立ち始めてから使っていなかったとのこと
また気分も新たに使っていただけます。
ご依頼をいただきありがとうございました。
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