こんにちは
革研究所 世田谷店です。
ロエベ 二つ折り財布のご紹介です。
経年とご使用で擦れて色がはげ濃い下地の色が
出てきており染め直しの修理をして目立たなくする
ご依頼をいただきました。
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お問合わせの内容は汚れて黒ずんできたのでクリーニングして
汚れを落としてほしいとのことでしたが拝見しますと
経年とご使用で擦れて特に当たる折れ曲がりや膨らんだ箇所の
膜が薄くなって下地が出てきたものでした。
薄くなった塗装膜はクリーニングでは改善できませんので
このような場合上から塗装をして目立たなくする染め直しの
修理となります。
染め直しの場合元の色に合わせて塗料を調合しますが
内側の革はこげ茶色で基準になる色が残っていません。
ですので表で比較的擦れの少ない部分に色合わせをしました。
擦れは少なくても色は汚れもあり濃くなっていましたので
調合した色で全体を塗装すると色合いや印象は変わります。
また見た目での色合わせですので完全には再現できませんので
多少の差異は出ます。
ご使用でテカリもあり修理で多少研磨しますのでツヤ感は
若干下がります。
行き違いのないよう先に仕上がり感をご説明して行います。
もう一点 注意点としてロエベのロゴは型押しとなっており
凸と凹の色が多少違います。
塗装は一色になり濃淡の再現はできないので若干印象が変わります。
修理の工程は
①クリーニング・脱脂処理をして汚れを落とす
②塗料の密着性を高めるため軽く研磨
③マスキング処理
④補修溶剤を浸透させて革の下地を補修
⑤調合した塗料で染め直しして色を均一にする
⑥色止め・ツヤの調整のクリアー塗装
薄い塗装の膜ができ防汚効果もあります
となります。
コバ面は樹脂仕上げで塗料がかからないようマスキング処理をしますが
擦れて欠損した箇所もあり滲まないよう慎重に行います。
染め直しで色合いも均一になり使用感もありましたが
くたびれた感じは薄れました。
また気分も新たに使っていただけます。
ご依頼をいただきありがとうございました。
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